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無添加は子どもの安心のため。ほどける口どけの“白い”たまごボーロを作り続ける「田中屋製菓」


無添加は子どもの安心のため。ほどける口どけの“白い”たまごボーロを作り続ける「田中屋製菓」


今回ご紹介するのは、東京都・五反田にある製菓メーカー「田中屋製菓」。90年以上の歴史を持ち、日本でも数少ない添加物不使用のたまごボーロの作り手として、大手の小売店からも支持されています。

そんな同社の歴史や商品製造におけるこだわりについて、田中屋製菓株式会社 代表取締役 田中秀幸さんにお話を伺いました。ひとつのコンセプトを貫き、ひとつのモノを作り続けるその姿勢は、まさにJAPAN-BRANDを体現しているといえるでしょう。


ボーロを作って90年以上
営業人員ゼロの製菓会社

田中屋製菓の創業者である田中利幸さんは長野県出身。農家の次男として生まれた利幸さんは、とてもやんちゃな性格で、尋常小学校を卒業後、東京に出てきたそうです。

そして昭和2年(1927年)、東京の荏原町に前身となる「田中屋製菓所」を創業します。その6年後には現在の五反田の地に移転。戦災による休業を余儀なくされながらも、同じ地で再び製菓業をスタート。昭和23年(1948)に「田中屋製菓株式会社」として株式会社化して、現在に至ります。

昭和中期のボーロ製造の様子

▲昭和中期のボーロ製造の様子

田中屋製菓の歴史

▲写真左:創業期の代表製品「特製衛生ボーロ」、写真右:当時の卸問屋向けの出荷の様子

創業当時からボーロを作り続けて90年以上。今回取材した田中秀幸さんは三代目にあたります。

田中屋製菓株式会社 代表取締役 田中秀幸さん

▲田中屋製菓株式会社 代表取締役 田中秀幸さん

ちなみに東日本でボーロを作っている会社は、田中屋製菓の他には北海道に1件のみ。日本全国でも10件もありません。

田中屋製菓は住宅街の一角にあり、一見すると小さな会社のようですが、その影響力は大きく、全国チェーンの大手小売店からの依頼が絶えません。自社ブランドの製品だけでなく、留型(メーカーが特定の小売店専用に製造する商品)の案件も多数抱えています。

田中屋製菓には営業担当が一人もおらず、従業員はほとんどが作り手の方だけ。それでも引く手あまたなのは、これまでに培ってきた実績や人間関係の賜物だそうです。

他にも卵を直売している養鶏場からの製造を請け負うなど、さまざまな取り組みを行っています。

 

安心・安全のために
無添加にいち早く着手

田中屋製菓のボーロ製造におけるこだわりは、安心・安全であること。主に子どもが食べるお菓子だからこそ、安全性への想いはひときわ強いものがあります。田中屋製菓では、全ての商品を添加物不使用で製造しています。

もともとは添加物入りのお菓子も作っていましたが、田中さんのお父さんである二代目が、昭和40年代に添加物の使用を全てやめることを決断。自身が子どもを育てている中で、添加物の入ったボーロに疑問を持つようになったのがきっかけです。

その頃は人工着色料や甘味料が一般的になっていた時代。たまごボーロは黄色いのが当たり前でした。

そうして生まれたのが、現在の商品にも通ずる“白い”ボーロです。白いボーロと着色した黄色いボーロを比べると、やはり色が付いていた方がおいしそうに見えます。無添加に舵を切った直後、田中屋製菓の売上は激減したそうですが、それでも現在まで無添加を貫いています。

田中屋製菓のボーロ

▲田中屋製菓のボーロは着色料を使っていないので白っぽい色味をしています

無添加にこだわるがゆえに生まれる苦労も多いそうです。例えば、数々の新商品開発にチャレンジしてきましたが、なかなか実現に至らないこと。メープルなどの副原料を使っても香りが出にくかったりと、添加物に頼らず味と見た目を整えるのはとても難しいのが現実です。

小売店側からの色・味・香りに対するオーダーがあっても、無添加だからこそ応えられないケースもあったそうです。大手メーカーに比べて製造できる量にも限りがあり、売上を伸ばしにくいのが悩ましいところですが、それでもこのやり方を続けているところに、強いこだわりを感じます。

近年、無添加食品が注目されはじめてからは、ようやく取引先の理解も得られ、評価されるようになってきたとのこと。昭和40年代から変わらない田中屋製菓の取り組みに、時代が追い付いてきたのかもしれません。

 

経験に裏打ちされた
生地練り・成型・焼き

今回は田中屋製菓の工場を見学させてもらいました。

たまごボーロの主要な原料は、ジャガイモのデンプン、砂糖、卵の3つ。卵はイセ食品の「森のたまご」を使用。卵のコクを出すために、卵黄のみを使っています。おいしいだけでなくDHAやカルシウム、ビタミン類が豊富で、栄養面でも優れています。デンプンは北海道産のものを採用しています。

最初は生地を練る工程。
ここの部分は企業秘密とのことで詳しくはご紹介できませんが、とても重要です。

生地のつなぎとして水あめや小麦粉などを投入するメーカーもある中で、田中屋製菓では卵黄のみで粘りを出します。そのため他社の製品がカリッとした食感になりがちなところ、田中屋製菓のボーロはホロッとした食感に仕上がります。

この工程には手作業が欠かせず、本当にシンプルな原料だけで、手に取った時の固さを見ながら、ミキシングの時間や加水量を調整していきます。季節や天候によっても配合比は変わります。経験がものをいうため、この工程は田中さんともう一人の社員さんにしかできないそうです。

成型工程その1

▲適度な粘度に練られた生地は、小さく裁断されます

続いては成型の工程です。
練り上がった生地を専用の機械でキューブ状にカットして、コロコロと転がすことで角を取り、丸い形に整えていきます。

成型工程その2

▲大きな生地から、小さなキューブ状にカットされます

成型工程その3

▲高速で回転する円筒の中を通ることで、キューブ状だった生地の角がとれて丸くなります

成型工程その4

▲無数の穴が開いた板に乗せて、最終的な成型を行います

そして焼きの工程へ。
トンネル型のオーブンに入れ、200℃~250℃の温度で、約5分半~6分かけて焼き上げます。

オーブン内は主に3つのセクションに分かれています。入り口付近でふくらみ具合を調整し、真ん中の部分で水分量を調整し、出口付近で焼き色をつけます。生地の状況や時期によって微妙な調節をしなければならず、ここでも経験が求められます。

焼き工程その1

▲成型された生地はオーブンで焼いていきます

焼き工程その2

▲ボーロが焼き上がりました。きれいに整列しています

焼き上がったボーロは丁寧に包装され、箱に詰められて出荷されます。

包装機

▲重さを計測して包装します

 

優しい甘さと口どけ
栄養豊富なたまごボーロ

田中屋製菓で製造している自社ブランドの商品は2つあります。「森のたまご」の風味を強調した「森のたまご 卵黄ボーロ」と、奄美諸島のサトウキビから作った砂糖を使った「素焚糖」です。「素焚糖」は品川区のおみやげとしても定番になっています。

今回はJAPAN-BRAND FUNでも取り扱いのある「森のたまご 卵黄ボーロ」を試食してみましょう。

森のたまご 卵黄ボーロ パッケージ

▲「森のたまご 卵黄ボーロ」1袋75g入

森のたまご 卵黄ボーロ 盛り付け

▲中身はとても軽やかで、ほのかに甘い香りがします

原料がシンプルだからなのか素材の味が前面に出ていて、ほんのり優しい甘さと、卵の風味やコクがストレートに感じられます。そして口に入れてひと噛みすれば、きめ細かくほどけてスッとしみこんでいくような、口どけの良さ。これもかなり特徴的です。

森のたまご 卵黄ボーロ アップ写真

▲なめらかな口どけで食べやすく仕上げられています。ただ甘いだけでなく、しっかりと卵の風味がします

「森のたまご 卵黄ボーロ」は「栄養があっておいしいたまごボーロを作りたい」という想いから誕生して以来、15年を超えるロングセラーになっています。お菓子の販売店だけでなく、カルシウム・ビタミンDを摂取できる栄養機能食品として、調剤薬局でも販売されています。

子ども向けの商品ではありますが、お年寄りの固定ファンがいたり、医療機関で軽度な卵アレルギーの方に耐性をつけるために与えられたりと、ちょっと変わったニーズもあるのだとか。

 

添加物不使用への
変わらぬ想い

「添加物を使わない。そこだけは変えたくない」と語る田中さん。
お母さんが原材料表示を見た時に、すぐに分かるものだけを使うことを常に心がけていて、そのコンセプトはずっと変わりません。

森のたまご 卵黄ボーロ イメージ

▲無添加にこだわった田中屋製菓のたまごボーロ、ぜひお試しください

無添加にこだわり、地道にボーロを作り続けていく。それが田中屋製菓のスタンスです。これからも子どもの成長のそばには、安心・安全のたまごボーロが寄り添っていることでしょう。

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